悪質商法に騙された、訪問販売で思わぬ高額の契約をさせられた。こうした対応にはプロの知恵を活用しましょう。

成年後見

新しい成年後見制度をご存知ですか?  

棚田の夕焼け

最近、認知症のため判断能力が低下した一人暮らしの高齢者を狙い、次々と必要のない

  • 住宅リフォーム契約を結ばせる
  • 高額商品を購入させる

等、悪徳業者による詐欺事案が全国で多発していますね。

こうした被害防止の観点から、今、成年後見制度が注目を浴びています。

平成12年4月、民法等の改正によって新しい成年後見制度が開始されました。

まだ、成年後見制度をご存知でない方も、このホームページを参考に、この制度への理解を深めていただければ幸いです。


生前から死後まで(財産の生かし方)  

誰しも自分が認知症になったり死ぬことは考えたくないものです。
しかし、判断能力が低下してからでは自ら望む生活の保証はありません。
万一に備え、自分の資産やライフスタイルにあった生活設計をしておく必要があります。

遺言は死後の財産処分を定めることができますが、財産は自分の生活を豊かにするために使われるべきでしょう。
生きるための財産処分は、遺言では対処できません。

遺言をより実効性あるものにするには、生前の財産管理が重要であり、「遺言」成年後見制度」を組み合わせることが肝要です。


成年後見制度の概要  

成年後見制度は、認知症・知的障害・精神障害などの影響で判断能力が不十分な場合に、本人が被害を被らないように家庭裁判所に申立てをして本人に支援者(成年後見人・保佐人・補助人)をつけ、本人を法的に保護し、財産管理・心情看護の援助を受けることができる制度です。

例えば、認知症の独居老人や知的障害者が悪質な訪問販売員に高額商品を買わされるという詐欺被害に遭遇しても、この制度を上手に利用することで被害回復を図ることができます。

但し、単なる浪費者とか、性格の偏りがあるだけの人はこの制度を利用できません。
また、この制度は、本人を保護するための制度であり、代理権があっても本人の財産を無断で担保に供したり、処分することはできません。

本制度は、精神上の障害者の保護を図りつつ「自己決定権の尊重」、「残存能力の活用」、「ノーマライゼーション」をその趣旨としていることから、成年後見人や保佐人が選任されても、本人がスーパーや商店で食品や洋服を買ったりする、いわゆる「一般日常生活に必要な範囲の行為」は自由にすることができます。


成年後見登記制度  

若干、ここで成年後見登記制度」について説明しておきます。

平成12年3月までの改正前の成年後見制度では、戸籍に「禁治産・準禁治産者」として記載されていましたが、プライバシーの保護の観点からこれを改め、平成12年4月に施行された後見登記等に関する法律で、法定後見及び任意後見の内容を公示するための新たな登記制度が設けられました。

「法定後見」・「任意後見」の利用内容、契約内容を東京法務局に登記し(後見登記法4条・5条)、登記官が本人の「登記事項証明書」を発行して情報を開示することで、「本人」の取引の安全を確保する制度です。

登記事項証明書」は、本人やその後見人が法務局に請求すれば交付されます(後見登記法10条)。
これを取引の相手方に提示することで、安全・円滑な取引ができることになります。

「登記事項証明書」と「身分証明書」の関係  

平成12年3月31日以前の成年後見制度では、禁治産者・準禁治産者の公示方法は、本人の戸籍に記載されていました。

しかし、新しい成年後見制度が施行された平成12年4月1日以降は、「戸籍への記載」から「後見等ファイルへの登記」に変更されました。

そのため、平成12年3月31日以前の「禁治産者、準禁治産者に該当しないことの証明」は、従前どおり、本籍地の市区町村が発行する「身分証明書」によって行われます。

平成12年4月1日以降の成年被後見人・被保佐人・被補助人に該当しないことの証明は、東京法務局の発行する「登記されていないことの証明書」によって行われます。

「登記されていないことの証明書」とは、成年被後見人・被保佐人・被補助人として登記されていないことを証明するものです。

その結果、いずれの場合でも、欠格事由に該当していないことを証明するためには、「身分証明書」と「登記されていないことの証明書」の両方が必要です。

尚、「破産者でないことの証明」は、従前どおり「身分証明書」によって証明されます。


成年後見制度の種類  

成年後見制度には、判断能力が低下した時のために備える「任意後見制度」と、既に判断能力が低下してしまった場合に利用する「法定後見制度」があります。

「任意後見制度」と「法定後見制度法」の違い  

法定後見制度は、既に判断能力がない(又は低下した)成年被後見人・被保佐人・被補助人をどのように援助するかという制度です。

これに対し、任意後見制度は、現在は健全な判断能力のある者が、将来の判断能力が低下した場合に備え、自分のライフプラン(生活設計)を決めておき、その実行のために予め後見人となる者(任意後見受任者)を決めて公正証書で援助契約(任意後見契約)を締結する制度です。

法定後見制度は、家庭裁判所による「審判」であるのに対し、任意後見制度は当事者間の「契約」に基づくものであるという根本的な性格の違いがあります。


任意後見制度  

任意後見制度は、平成12年4月に「任意後見契約に関する法律」などにより開始された新たな後見制度で、本人(委任者)が契約の締結に必要な判断能力をもっている間に、将来自己の判断能力が不十分になったときのために、「任意後見人」「後見事務の内容」を、あらかじめ任意後見契約によって決めておく制度です。
公正証書を作成し、公証人が法務局に登記します。)

つまり、今は元気だけれど、将来、認知症になってしまうかもしれないという不安を感じている人(本人)が、事前に公証人役場で任意後見人と任意後見契約を結んでおき、認知症になったと思った時に家庭裁判所に申し立てをして任意後見監督人の選任をしてもらうというものです。
任意後見監督人は、本人が選んだ任意後見人が適正に仕事をしているか監視します。

任意後見制度での家庭裁判所の関与は、本人が事前に選任しておいた任意後見人を、家庭裁判所が選任した「任意後見監督人」を通じて間接的に監督するにとどまります。
家庭裁判所は、職権で任意後見人を監督することはできません。

任意後見契約の場合は、任意後見人を誰にするか、後見事務のどこまでを委任するか自由に決めることができます。

但し、一身専属的な権利(結婚、離婚、養子縁組など)は契約内容にできません。


任意後見制度の類型  

任意後見制度は、内容によって以下の3つの型がありますが、将来、判断能力が低下してしまったときの備えであり基本は「将来型」になります。

(1)即効型  

 任意後見契約締結後、期間を置かずに家庭裁判所に対して任意後見監督人の選任申立てを行って契約の効力を生じさせる形態です。

判断能力が低下していたとしても、任意後見契約自体は意思能力さえ有していれば理論上締結しうることになります。

しかし、本人の判断能力が問題となり、契約自体が無効とされる恐れがあります。

任意後見制度ではなく、法定後見制度を利用すべき可能性もあるため、即効型を利用する際には注意が必要です。


(2)将来型  

自己の判断能力が低下したときに備え、任意後見契約を締結後、判断能力が低下した時点で任意後見監督人選任を申立て、任意後見人による保護を受けようという基本の型です。

しかし、予定していた任意後見受任者が疎遠になったり、日頃より本人の状況を把握できる者であれば問題ありませんが、そうでない場合には、任意後見監督人選任の申立てが遅れたり、申立てがなされない危険性があります。

また、任意後見監督人選任の申立てから選任されるまで、契約の効力が生じていない間の本人保護をどうするかが問題となります。


(3)移行型  

任意後見契約締結時に、任意後見契約とは別に「事務委任契約(見守り契約)」を締結し、任意後見受任者に委任契約の受任者として財産管理・身上監護の面で関わりを持ってもらい、本人の判断能力が低下した時点で任意後見人となって引き続き円滑に後見業務を行ってもらうことが可能です。

事務委任契約を締結しておくことで「即効型」「将来型」の問題点である任意後見監督人選任の申立て後、任意後見監督人が選任されるまでの間の本人保護が出来ない点を回避できます。

また、日頃より任意後見受任者が本人と関わりを持つので、適切な時期に任意後見監督人の選任申立てを行うことが可能です。

類型の比較  

file任意後見制度の類型の比較 


任意後見契約締結の流れ  

1.本人の意向確認  

’ぐ娶絽受任者を誰にするか(親族か第三者か、単数か複数か)
契約の目的(必要とする代理権)は何か
N犒燭浪燭砲垢襪
せ犖絨冉せ務契約は必要か
タ涜欧諒はご存知か

2.契約能力の確認  

“獣杷塾呂粒稜
 契約内容が理解でき、契約意思があるか確認(必要に応じて医師の診断書)
⊇靆召任るか
 署名することが困難な場合は、その旨を、予め公証人に伝える必要がある。
0鑑登録の有無
 高齢の女性の場合は、印鑑登録をしてない場合が多く、その場合は、登録手続きから援助が必要。
と駘兒拱Гで塾呂陵無
 契約締結の際の費用、任意後見人の報酬、本人の生活費等の支払能力について、収支等を確認する。

3.必要書類の収集等  

委任者=戸籍謄本、住民票、印鑑証明書
受任者=住民票、印鑑証明書
重要事項説明書の交付

4.契約書案の作成  

任意後見契約公正証書の文例は、ここをクリックして下さい。
 file将来型公正証書サンプル
 file移行型公正証書サンプル

5.公証人との打合せ  

公正証書内容の打合せ
契約日、契約場所の確認
 委任者本人が、病院や施設に入所している等で公証人に出向いてもらう場合は、契約場所の所在地・名称を公証人に事前に伝える必要がある。
8証人費用の確認
 公証人費用は、契約書の内容および出張の有無により異なる場合があるので、必ず確認する。

6・契約当日の確認事項  

ー属の確認
 印鑑登録証明書どおりの印鑑であるか確認、本人が誤解している場合がある。
登記印紙、郵便切手準備担当者
 登記印紙と収入印紙の区別は、一般の方にはわからない場合が多いので、当日、困らないように立替の準備をしておくことが望ましい。


公正証書の作成費用  

任意後見制度は、必ず公証人役場で公正証書を作成する必要があります。
公正証書を作成する費用は次のとおりです。

  • 公正証書作成の基本手数料⇒1万1,000円
  • 登記嘱託手数料⇒1,400円
  • 登記所に納付する印紙代⇒4,000円

この他にも当事者に交付する正本等の証書代や登記嘱託書郵送代がかかります。
詳しいことは公証人役場に聞いて下さい。


任意後見監督人の選任申立  

任意後見契約締結後、本人の判断能力が不十分な状態に至った時点で本人・配偶者等が家庭裁判所に対して任意後見監督人の選任を申し立てます。
そして、任意後見監督人が選任された時点で任意後見契約が効力は生じます。

申立人  

選任の申立ができるのは、本人・配偶者・4親等内の親族又は任意後見受任者です。
本人以外の者の請求による場合は、原則、本人の同意が必要です。(任意後見契約に関する法律第4条第1項)

任意後見監督人の選任  

任意後見監督人の選任時期、選任申立の方法、必要書類、費用等については、ここをクリックして下さい。

任意後見監督人の不選任  

任意後見契約の要件が満たされ、登記が完了していても、次の場合は任意後見監督人が選任されません。(任意後見契約に関する法律第4条)
従って、任意後見契約の効力が生じないことになります。

)椰諭憤冉ぜ圈砲未成年であるとき

∨椰諭憤冉ぜ圈砲後見等の審判を受けており、それを継続することが本人の利益のために特に必要であると家庭裁判所が認めたとき。

Gぐ娶絽受任者が民法847条各号(後見人の欠格事由)に該当する場合。

でぐ娶絽受任者が、次に掲げる事項に該当する場合は、任意後見監督人を選任することができません。

 イ)未成年者
 ロ)家庭裁判所で解任された法定代理人、保佐人、補助人
 ハ)破産者
 ニ)受任者が本人に対して訴訟をし、又はした者及びその配偶者並びに直系血族である場合。
 ホ)行方の知れない者
 ヘ)受任者に不正な行為、著しい不行跡その他任意後見人の任務に適しない事由がある者


任意後見監督人の職務  

任意後見監督人の職務は、「任意後見契約に関する法律第7条」で、次のとおり定めています。

’ぐ娶絽人の事務を監督すること。

任意後見人の事務に関し、家庭裁判所に定期的に報告をすること。

5淒の事情がある場合(任意後見人に事故があった場合等)に、任意後見人の代理権の範囲内において、必要な処分をすること。

でぐ娶絽人又はその代表する者と本人との利益が相反する行為について本人を代表すること。

デぐ娶絽監督人は、いつでも任意後見人の事務の報告を求め、又は事務の進捗状況や本人の財産の状況を調査すること。

Σ板躡枷十蠅必要と認めるとき、その命令に応じて任意後見人の事務に関する報告をし、その事務や本人の財産状況を調査しすること。


任意後見監督人の解任・契約の終了  

任意後見監督人の解任  

家庭裁判所は、任意後見監督人に不正行為や著しい不行跡等があった場合は、職権で、或いは本人・親族・検察官の請求により解任することができます。


任意後見契約の終了事由  

任意後見契約は、以下の場合、終了します。
’ぐ娶絽契約の解除
 ・任意後見監督人の選任前〜公証人の認証が必要。
 ・任意後見監督人の選任後〜家庭裁判所の許可は必要。
任意後見人の解任
成年後見の開始〜法定後見の開始。
し戚鹽事者の死亡・破産等


任意後見の代理権消滅の対抗要件  

任意後見の代理権の消滅は、登記をしなければ、善意の第三者に対抗できません。


法定後見制度の概要  

精神上の障害により本人の判断能力が不十分である場合に、家庭裁判所が、法律の定めに従って、本人を援助する者(成年後見人・保佐人・補助人)を選任し、この者に代理権・同意権・追認権・取消権などの権限を与えることにより本人を保護するものです。

各人の判断能力及び保護の必要性の程度に応じて、柔軟かつ弾力的な対応を可能とする設定がなされ、「自己決定の尊重」の理念に沿った制度となっています。

ここをクリックfile法定後見制度の種類


法定後見制度の類型  

法定後見制度では、その類型を、本人の精神上の障害等による判断能力の程度に応じて「後見」・「保佐」・「補助」の3類型に区分されます。
この類型は、申立人が選択するのではなく申立書の添付書類である家庭裁判所指定の医師の診断書の記載を基準に判断されることになります。

【後見類型】  

本人が精神上の障害(知的障害、精神障害、認知症など)によって事理弁識能力を欠く常況にあるときに選任されます。

対象者は、判断能力が全くない場合です。
具体的には、金銭管理や日常的に必要な買い物も自分ではできない程度の者です。

後見開始の審判があると、家庭裁判所は職権で成年後見人を選任します。

成年後見人は、日常生活に関する行為(簡単な買物など)を除く、全ての法律行為について代理権・追認権・取消権が自動的に付与されます。

成年後見制度の利用理由としては、認知症などの進行により判断能力が低下し

  • 遺産の分割協議ができない
  • 銀行取引ができない
  • 老人ホーム施設等への入所要請

などが考えられます。

成年後見人の基本的権限>
代理権・取消権が自動的に付与され、対象となる法律行為は、次のとおりです。
(1)財産に関する法律行為
 〕唾金の管理・払い戻し
 不動産その他の重要な財産の処分
 0篁妻割・相続の承認・放棄
 つ詑濕攘戚鵑猟結・解除

(2)生活又は療養看護(身上監督)を目的とする法律行為
 _雜邨戚鵝施設入所契約等
 介護費用・入所・入院費用の支払い
 その他・生活維持に必要な契約の締結・費用の支払い

利用に際しては、本人保護のため「何が必要か」を十分に検討し、必要な同意権・代理権を付与する必要があります。

  • 「後見開始の審判」の申立人、申立先、必要書類、書式記載例等は、ここをクリック


【保佐類型】  

本人が、精神上の障害(知的障害、精神障害、認知症など)によって事理弁識能力が著しく不十分であるときに保佐人が選任されます。

対象者は、判断能力が特に不十分な者です。
具体的には、日常必要な買い物程度は単独でできるが、不動産、自動車の売買や自宅の増改築、金銭の貸し借り等、重要な財産行為を自分ではできない者です。

保佐開始の審判があると、家庭裁判所は職権で保佐人を選任します。

保佐人には、重要な取引行為(民法第13条第1項)対して、同意権、追認権、取消権があります。

<保佐人の基本的権限>
重要な財産行為については自動的に同意見・取消権が付与されますが、代理権は自動的には付与されません。

従って、本人がある一定の行為について、代理をして欲しいという希望があれば、保佐人の選任の申立と共に「代理権付与の申立」をする必要があります。

  • 「保佐開始の審判」の申立人、申立先、必要書類、書式記載例等は、ここをクリック


【補助類型】  

本人が、精神上の障害(知的障害、精神障害、認知症など)によって事理弁識能力が不十分である場合に保佐人が選任されます。

対象者は、判断能力が不十分な者です。
具体的には、重要な財産行為は自分でできるかもしれないが危惧があるので、誰かに委任した方がよい者です。

補助開始の審判があると、家庭裁判所は職権で補助人を選任します。

<補助人の基本的権限>
補助人には、自動的に同意見・取消権・代理権が与えられません。
従って、補助開始の申立と同時に、必ず「同意権付与の申立」又は「代理権付与の申立」をする必要があります。

補助人は、特定の法律行為(民法第13条第1項)の一部につき、同意権付与・代理権付与の審判があった場合は、その範囲で、同意権、代理権、追認権、取消権を有することになります。

  • 「補助開始の審判」の申立人、申立先、必要書類、書式記載例等は、ここをクリック


成年後見事務の範囲  

成年後見人・補佐人・補助人の担う事務の範囲は、「財産管理」「身上監護」です。
以下のような事務を行います。

財産管理  

財産管理とは、

  • 財産の現状を維持する行為
  • 財産の性質を変えない範囲で使用し、改良する行為
  • 財産を処分する行為

を含み、財産に関する一切の法律行為および事実行為としての財産管理を含みます。

具体的には
 ‥亠済権利証・実印・銀行印・預貯金通帳等の重要な証書等の保管、管理、各種手続き、
 年金・賃料その他の収入の受領、管理
 6睛撒ヾ悗箸料瓦討亮莪
 そ撒鑞冑堝飴困琉飮、管理
 テ常生活での金銭管理
 寺社等への贈与(本人が行っていた寄付、寄進の継続)
 本人に必要な衣類や生活用品の購入
 ┐修梁召虜盪困琉飮、管理、処分


身上監護  

身上監護とは、生活・療養看護に関する事務このことです。
事実行為としての介護は含みません。(利益相反となるため)

^緡鼎亡悗垢觧務
 病院への入院等に関する契約、費用の支払等

⊇撒錣粒諒櫃亡悗垢觧務
 本人の住居の確保に関する契約、費用の支払い等

施設への入所に関する事務
 福祉施設等への入所契約、費用の支払い等

げ雜遏生活維持に関する事務
 介護・保険・福祉サービスに関する申請・契約、費用の支払い等

ザ軌蕁Ε螢魯咼蠹に関する事務
 教育・リハビリ等の社会参加に関する契約、費用の支払い等

Δ修梁勝契約の履行に関する追跡調査

Г修梁
 遺産相続(被後見人等が相続人の場合)


法定後見制度の申立の流れ  

(1)家庭裁判所への申立  

成年後見制度を利用するには、本人の住所地を管轄の家庭裁判所に申し立てをします。

  • 申立権者

    後見・保佐・補助とも申立権者は、本人・配偶者・4親等内の親族・任意後見受任者・任意後見人・任意後見監督人・検察官・市町村長です。


  • 後見人等候補者の欠格事由

    後見人等候補者は配偶者にかぎりません。複数人の選任も可能です。
    本人の生活を最も理解している方が最適です。
    但し、次に掲げる者は、後見人等になれません。

    〔だ年者
    未成年者は判断能力が未成熟のため。

    家庭裁判所で免ぜられた法定代理人、保佐人、又は補助人
    不正な行為、著しい不行跡等を理由に家庭裁判所から成年後見人等または未成年後見人の地位を解任された者等は、その任務に適しないため。

    G忙瑳
    自己の財産管理権を喪失した者は、他人の財産管理を行う成年後見人等の任務には適しないため。

    に椰佑紡个靴徳幣戮鬚掘∨瑤呂靴深垉擇咾修稜朸者並びに直系血族これらの者は、本人と利害の対立する関係にある者であるため。

    ス塋の知れない者
    成年後見人等の任務を果たすことができないため。


  • 裁判所の判断要素

    家庭裁判所は、以下の事情を総合的に判断し、後見人等を選任します。
    そのため、申立人が示した後見人候補者等あ、必ずしも選任されるとは限りません。

    • 本人の心身の状況、生活財産の状況
    • 後見人候補者等の生活状況
    • 後見人候補者と本人との利害関係の有無
    • 本人の意見など


  • 審判申立に必要な書類

    「後見開始」・「保佐開始」・「補助開始」の審判の申し立てに必要な書類・費用は、次のとおりですが、事案によって多少異なります。
    詳しくは管轄の家庭裁判所に確認して下さい。

    /塾人(本人以外の申立ての場合)
      □申立書
      □戸籍謄本
      □申立事情説明書

    ∨棔/
      □戸籍謄本
      □戸籍附票又は住民票
      □登記事項証明書(登記されていないことの証明書)
      □申立事情説明書
      □財産目録(不動産登記事項証明書、預金通帳・年金通知書等のコピーを添付。)
      □収支状況報告書
      □親族関係図
      □医師の診断書及び附票(愛の手帳コピー)
      □療育手帳のコピー(知的障害の場合)
      □親族の同意書(推定相続人の同意書)

    成年後見人(保佐人・補助人)候補者
      □戸籍謄本
      □戸籍附票又は住民票
      □身分証明書(破産宣告を受けてないことを証する書類)
      □登記事項証明書(登記されていないことの証明書)
      □後見人等候補者事情説明書

    い修梁湘塞佞靴進がよい書面
      ア)介護保険証書(写)、障害者手帳(写)
      イ)住民票の住所と管轄裁判所の所在地が異なる場合は、施設入居証明書
      ウ)財産関係証明書(登記事項証明書、固定資産評価証明書、預貯金証書(写)など)
      エ)申立人や医療関係者・施設関係者等の意見書
      オ)遺産目録、相続人関係図
      これらの書類等は、必ず提出すべきものではなく、本人の事情に応じて必要となる。

例えば、相続の問題(相続人間での争い等)が生じている場合には、詳細な意見書を提出すべきです。

  • 「登記事項証明書」は、東京法務局が発行する後見開始の審判等を既に受けているか、いないかの証明書のことです。
  • 「身分証明書」は、本籍地の役所が発行する破産宣告を受けていない旨の証明書のことです。


  • 審判申立の費用

    ^紙
     ・後見開始の申立   800円   
     ・補佐開始の申立   800円
     ・保佐開始の申立+同意権追加付与の申立  1,600円
     ・保佐開始の申立+同意権付与の申立 1,600円
     ・保佐開始の申立+同意権追加付与の申立+代理権付与の申立  2,400円
     ・補助開始の申立+同意権追加付与の申立  1,600円
     ・補助開始の申立+代理権付与の申立  1,600円
     ・補助開始の申立+同意権追加付与の申立+代理権付与の申立  2,400円

    ∪攫
     各裁判所によって異なりますが、およそ3,000〜5,000円程度です。

    E亠費用
     成年後見制度では、その結果を登記する必要があります。
     その登記費用として登記印紙4,000円分が必要となります。
     ※収入印紙とは異なりますのでご注意下さい。


(2)家庭裁判所調査官による事実の調査  

申立人、本人、成年後見人(保佐人、補助人)候補者が、家庭裁判所に呼ばれて事情調査されます。


(3)精神鑑定の実施  

「後見開始」・「保佐開始」の審判をするためには、明らかにその必要がないと認められる場合を除き、本人の精神状態を医師その他適当な者に鑑定をさせることとなっています。
鑑定費用の額は、概ね5〜15万円です。

「補助開始」の審判は、医師の診断書で足りますが鑑定が行われることがあります。


(4)審判  

申立書記載の成年後見人(保佐人、補助人)候補者がそのまま選任される場合もあれば、家庭裁判所の判断で弁護士や司法書士等が選任されることもあります。


(5)審判の告知と通知  

仝絽等の開始、後見人等の選任について決定。
家庭裁判所から「審判書」謄本が申立人・後見人等に送付されます。(申立から審判までの期間は、2〜3ヶ月を要す。)


(6)法定後見開始  

審判確定後、家庭裁判所の職権で成年後見登記が行われます。


(7)成年後見人等の任期  

法定後見の場合  

成年後見人・保佐人・補助人は、原則として本人が死亡するまでの間、その責務を担うこととなります。
成年後見人等の辞任は、家庭裁判所の許可が必要です。

辞任は、病気等の正当な事由がある場合しか認められません。
報酬が少ない、気が合わない等の理由では辞任できません。

尚、補助人の場合は、代理権が付与された特定の法律行為が完了した場合は代理権・取消権を取消す審判を申立て、その事務を終了することができます。

後見人等の辞任の際は、辞任許可の申立と併せて、後任の後見人等の選任申立をする必要があります。


任意後見の場合  

任意後見契約の解除は、任意後見監督人の「選任前」と「選任後」では大きく異なります。

  • 任意後見監督人の選任前
    委任者(本人)・任意後見受任者のいずれからも、いつでも契約を解除することができます。
    ただし、公証人の書面による認証が必要です。
  • 任意後見監督人の選任後
    本人又は任意後見人は、正当な理由があるときは、家庭裁判所の許可を得て契約を解除することができます。



任意後見制度のメリットとデメリット  

任意後見制度のメリットとデメリットは、下記のとおりです。

メリット

  • 契約内容が登記されるので、任意後見受任者の地位が公的に証明される。
  • 家庭裁判所で任意後見監督人が選任されるので、本人は任意後見人を間接的に監督できる。

<デメリット

  • 任意後見制度は、代理権はあるが、法定後見制度のような取消権がない。


成年後見制度の利用パターン  

成年後見制度を利用するには一定の要件を満たす必要があります。

どういう時にどの制度を選択するかは医師等の鑑定が必要な場合もあるので判断が難しいのですが、一般的には次のとおりです。
尚、事務委任契約は、成年後見制度ではありません。


1.法定後見制度を利用するケース  

例1:認知症の父の不動産を売却して老人ホームへの入所費用に当てたい。

例2:重度の知的障害をもつ息子の将来が心配。

例3:年金生活の一人暮らしの祖母が、使うはずもない高額な健康器具などを頼まれるとつい買ってしまう。

例4:寝たきりの祖母の面倒を見ている兄夫婦が、勝手に父の預貯金を使っているようだ。

例5:寝たきりの祖母の面倒を見て財産管理をしてきたが、他の兄弟や親戚から疑われている。


2.任意後見制度または法定後見制度を利用するケース  

例1:最近、物忘れがひどく認知症の疑いもあり、一人暮らしのため老後の不安がある。


3.生前事務委任契約+任意後見制度を利用するケース  

例1:一人暮らしの老後を安心して過ごしたい。
高齢者施設に入所するための契約手続きの代行や、入所費用を払ってもらいたい。
併せてこれまで経営してきたアパートの管理もお願いしたい。

例2:高齢のため体が不自由で要介護認定を受けている。
認知症ではないが、外出がままならず預金の管理等も大変なので代わりに財産の管理をして欲しい。


成年後見制度Q&A  


成年後見制度の悪用に注意  

本人の知的障害を幸いに、様々な方法で本人の財産を着服する犯罪が、今、大きな社会問題となっています。
そして、本人の大切な財産を、自由に使用・処分して良いと勘違する親族の方も多いようです。

また、自己の利益の追求に走るいいかげんな自称「専門家」もいます。
折角の後見制度が悪用され壊されるのは、困った話です。

  • 法定後見の利用に際しては、親族が本人の真意を適切に判断する必要があります。
  • 任意後見契約の締結に際しては、受任者が信頼できる者か見極めることが大切です。

ご家族の皆さんで、本人にとって成年後見制度の利用が必要かどうか十分に考える必要があります。


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