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相続

人が亡くなれば相続が発生します。  

深秋

相続は、被相続人の死亡によって開始しますが

  • 相続放棄や限定承認は3ヶ月以内
  • 準確定申告(被相続人が亡くなった年の、1月1日〜死亡した日までの、所得の申告)は4ヶ月以内
  • 相続税の申告・納付は10ヶ月以内

等と、それぞれ期間が定められています。

また、次のような場合は遺言が必要です。

  • 長男に多く遺産を与えたい
  • 法定相続人以外(内縁の妻・世話になった息子の嫁)にも遺産を分け与えたい
  • 相続人の中の浪費者を排除したい(廃除)
  • 愛人との間に子がいる(子の認知・養子縁組)
  • 相続人同士の仲が悪い
  • 相続人の中に行方不明者がいる
  • 遺言執行者を指定したい

相続は「争族」・「争続」と当て字されるように、遺産分割を巡ってしばしば遺族の間に大きな争いを生じさせます。

推定相続人の調査相続財産の把握等、何かと煩雑な相続手続に費やすエネルギーは計り知れません。
それは、なにも巨額な遺産ばかりでなく、少なければ少ない成りに揉めるのが相続です。

相続の処理フローは、ここをクリックして下さい。
file相続発生後の手続き

相続でお悩みの時は、村上法務事務所にご相談下さい。
お手伝いさせて頂きます。


相続とは  

民法896条は「相続人は、相続開始の時から被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。但し被相続人の一身に専属したものはこの限りでない。」と規定しています。

つまり、相続は「財産相続」に限定されます。
戦前に存在した長男が「戸主」の身分を相続するようなことは無いのです。

そして相続人は一切の財産(権利義務)を相続します。
現金・預貯金・動産・不動産・有価証券・債権といった積極財産だけでなく、借金・買掛金の支払義務、保証債務の請負義務など消極財産もセットで相続します。

但し、被相続人の一身専属権(年金請求権・扶養請求権等)は相続できません。


相続の開始時期は?  

民法882条は「相続は死亡によって開始する。」と規定しています。

相続の開始は、被相続人が死亡と同時に共同相続人がその持分に応じて相続します。
遺産分割は、その後のことです。

死亡とみなされる場合  

失踪宣告が出された時は、死亡とみなし相続を開始できます。

  • 普通失踪(蒸発等)=7年以上所在不明の場合、利害関係人が家庭裁判所に申請。
  • 特別失踪(戦争等)=危難が去って1年以上生死不明の場合、家庭裁判所に申請。

★ 失踪宣告の申立人・申立先・必要な費用や書類等は、ここをクリック''して下さい。
★申込書(失踪宣告)の記入例はここをクリックして下さい。

民法第30条[失踪宣告]
 不在者の生死が七年間明らかでないときは、家庭裁判所は、利害関係人の請求により、失踪の宣告をすることができる。
2  戦地に臨んだ者、沈没した船舶の中に在った者その他死亡の原因となるべき危難に遭遇した者の生死が、それぞれ、戦争が止んだ後、船舶が沈没した後又はその他の危難が去った後一年間明らかでないときも、前項と同様とする。

第31条[失踪宣告の効力]
 前条第一項の規定により失踪の宣告を受けた者は同項の期間が満了した時に、同条第二項の規定により失踪の宣告を受けた者はその危難が去った時に、死亡したものとみなす。

<失踪宣告の手続き>
利害関係人の申立を受けた家庭裁判所は、失踪宣告の要件を具備するか調査・審理し、公示催告の手続きをします。

公示催告の期間は、普通失踪では6ヶ月以上、特別失踪では2ヶ月以上。

期間満了日までに不在者と不在者の生死を知る者に対し、生存の届出をするよう催告します。
この催告期間内に届出が無かった場合に、初めて失踪宣告がなされます。

<失踪宣告後の遺産分割手続>
失踪宣告の審判が確定すると、失踪者は死亡したものとみなされますから、失踪者に代襲相続人がいる場合は、その者を加え分割協議を行います。

尚、「失踪者が死亡したものとみなされる日」は、生死不在状態が7年間経過した日(普通失踪の場合)であって、「審判確定日」ではありません。


同時死亡の推定  

死亡の時期で問題となるのは、「親と子」或いは「夫婦」が同一の交通事故や航空機事故等で共に死亡し、死亡時間の先後が不明の場合です。

例えば親が子より先に死亡したのであれば、死亡した子は親の財産を相続できるので、死亡した子の配偶者や孫は、親と子の両方の財産を相続できます。

一方、親子の内、子が先に死亡し配偶者や孫がいない場合は、子の財産を親が相続し、その親の死亡により親の親(祖父母)或いは親の兄弟が親の配偶者と一緒に相続することになります。

こうしたトラブルを解消するため、昭和37年に「同時死亡の推定」の規定が設けられています。
同時死亡と推定し、死者間での相続は発生しないとされたのです。(32条の2)

同時死亡と推定されると、一方が死亡した時点において他方は存在していなかったことになるので、互いの間に相続は起きないことになります。

(適用例)  

財産の大方は夫名義になっている子供のいない夫婦が、遭難事故でともに亡くなったとします。

  • 死亡の先後が分からない場合(同時死亡の推定)
    夫名義の財産は、死亡した妻への相続は発生しません。
    そのため、夫の財産は、夫の親など夫の親族のみに相続され、妻の親など親族への相続は発生しません。
  • 妻の死亡が、夫より後であることが証明された場合
    夫の財産の2/3は妻が相続し、妻の死亡により妻の親族が全て相続します。
    残りの1/3は、この夫婦には子がいないので、被相続人たる夫の親族に相続されます。

同時死亡の推定と代襲相続  

同時死亡の推定が働く場合にも、代襲相続が認められます。(民法887条2項
死亡した子に子がいた場合、つまり、被相続人である父からみれば孫がいて、父と子が同時死亡した場合には、孫が代襲相続人となります。

ここをクリック
file同時死亡と代襲相続


遺言と法定相続  

わが国の相続制度は、「遺言による相続制度」「法定相続」の二本立てになっており、遺言による相続が一応優先します。

  • 被相続人が遺言を残して死亡した場合
    遺言どおりの相続が行われます。但し、相続財産の一定部分は遺留分として残された家族のために確保せねばなりません。
  • 遺言書を残さず死亡した場合
    法定相続」によります。 法定相続は遺言の無い場合の補助的な相続方法なのです。


遺言による相続  

  • 遺言によって財産を相続人或いは相続人以外の者に与えることを「遺贈」と言い、受ける者を「受遺者」と言います。
  • 生前に、「自分が死亡後に財産を贈与する」という(死因贈与)契約をすることもできます。
  • 「遺贈」「死因贈与」の違いは、受贈者の承諾を要するか否かという点です。

(参考)

相続人の死亡によって、法定相続人に財産が移動する。相続税
遺贈遺言によって、受遺者に財産が移動する。承諾は不要。相続税
贈与双方の契約行為によって、財産が無償で移動する。(生前贈与・死因贈与贈与税


推定相続人  

民法では、家族共同体の構成員である者を中心として、相続人になる者(推定相続人)の「順位」と「範囲」を決めています。

  • 配偶者は、相続順位に関らず常に相続人となります。(民890条)
  • 第1順位の相続人がいると、第2・第3順位の相続人は相続できません。
  • 第1順位の相続人がいなければ、第2順位が相続人となり、第3順位は相続できません。
  • 第1順位・第2順位の相続人がいない場合は第3順位が相続します。
  • 第3順位の相続人もいない場合は、配偶者が全てを相続します。

第1順位:子(またはその代襲相続人)です。  

  • 実子と養子を問いません。
  • 胎児も出生すれば相続人となります。(民法886条)
  • 先妻の子と後妻の子が相続する場合は、全ての子が同等の法定相続分を有します。
  • 非嫡出子でも認知を受ければ相続人となりますが、相続分は嫡出子の半分です。(民900条)

非嫡出子とは、法律上の婚姻関係の無い相手との間に生まれた子です。(例:愛人との間の子)
間違えないでいただきたいのは、例えば前妻との間の子は、離婚したとはいえ婚姻関係にあったときに生まれた子であれば嫡出子です。

  • 連れ子 <注意>
    被相続人と血縁関係がない妻の連れ子は、妻が亡くなればその子は相続人となるが、夫が亡くなった場合、その子とは血縁関係が無いため相続権はありません。
    連れ子に相続権を与えるには養子縁組が必要です。

第2順位:直系尊属(父母・祖父母)です。  

  • 父母が死亡し、祖父母がいる場合には、祖父母が相続人になります。(民法889条)
  • 養父母、養祖父母も相続人となります。

第3順位:兄弟姉妹(またはその代襲相続人)です。  

  • 被相続人の死亡時、既に兄弟姉妹は死亡している場合は、その子(甥・姪)が親に代わって代襲相続します。

<特殊なケースでの相続人>

  • 養子縁組
    養子は、法律上は嫡出子と同じ順位で等分に相続され、実親との間にも親子関係があり、養子は養親と実親の両方の相続権を持ちます。(普通養子)
    但し、「特別養子」の場合は実親との親子関係が終了するため、実親の相続権はありません。 (養子縁組許可の申立手続きの方法等は、ここをクリック};して下さい。)
  • 隠れた相続人
    子のいない夫婦の夫が亡くなった場合、夫の両親は既に死亡し、夫は一人っ子で兄弟姉妹がいない場合は、遺産は全て妻が相続します。
    しかし、夫の父が母と結婚する前に離婚暦があり、前妻との間に子(夫の半血兄弟)がいれば状況は変わります。
    半血兄弟が相続権を放棄しない場合、遺産の4分の1は夫の兄弟の相続分となります。
    こうした隠れた相続人がいることは珍らしくないので注意が必要です。


代襲相続  

被相続人が死亡する以前に相続人となる「子」或いは「兄弟姉妹」が死亡し、又は「廃除・欠格事由」があり相続権を失った場合に、その「直系卑属」であるその子や兄弟姉妹が、本来、受けるはずであった相続分を代わりに相続することをいいます。(民法887条2項、3項)

  • 子に代襲原因があれば孫が代襲相続人となり、その孫にも代襲原因があれば曾孫が代襲相続人となります(再代襲)。
  • 被相続人の兄弟姉妹が死亡した場合は、「子」までに限られます。

同時死亡の場合(民32条の2)も、代襲相続が発生します。

代襲原因  

代襲相続の発生要因は、被相続人の子又は兄弟姉妹が、次のいずれかに該当する場合です。

  • 相続開始前に死亡したとき
  • 相続欠格に該当して相続権を失ったとき
  • 廃除により相続権を失ったとき

相続欠格や廃除は、相続開始後に発生する場合もありますが、その相続権喪失の効果は相続開始時に遡るので、これらの子が代襲相続します。

相続人が失踪宣告を受け、死亡したとみなされた日が相続開始日以前であれば代襲相続が発生します。

※「相続放棄」は、代襲相続の原因とはなりません。

代襲相続人  

代襲が認められるのは、被相続人の「子」および「兄弟姉妹」だけです。
直系尊属と配偶者は、代襲者にはなれません。

  • 相続人の子(被相続人から見て孫)〜孫、曾孫、玄孫と続きます。
  • 被相続人の兄弟姉妹の子(被相続人から見て甥や姪)までです。

但し、昭和55年12月31日以前の相続については、以下のとおりです。

  • 昭和22年5月3日〜昭和22年12月31日に開始した相続→応急措置法施行下
    そもそも「兄弟姉妹」は代襲相続を認めてなかった。
  • 昭和23年1月1日〜昭和55年12月31日に開始した相続
    直系卑属(子や孫)は代襲相続人となり、兄弟姉妹でもその者の子に限られません。
  • 昭和56年1月1日以降の相続(現在)
    兄弟姉妹が相続人の場合は、被相続人の相続権を3親等(甥・姪)に限定した。

縁組前の養子に子がある場合  

養子縁組による親子関係は養子縁組の日から発生します。(民法727条)

しかし、被相続人の子が養子で、被相続人と養子縁組をする前に生まれた子がいる場合は、被相続人から見てその「養子の子」は血族関係になく「直系卑属」とはいえず代襲相続できません。

被相続人の「直系卑属」でなければ代襲相続人となりません(民887条2項)。

判例は、養子縁組をした時に、既に養子に子がいる場合には、「養親」と「養子の子」の間には親族関係が発生しないとしています。


数次相続  

数次相続と言うのは「相続が開始したが、遺産分割協議を整える前に相続人が死亡し、新たな相続が開始する」ことを言います。

代襲相続との違い  

相続人の1人が既に亡くなっている場合は、次の2通りを考えます。

  • 相続人の死亡が、被相続人の死亡日より前の場合は代襲相続です。
    その相続人の子が全員相続人となりますが、その時の配偶者は相続人になれません。
  • 相続人の死亡が、被相続人の死亡日より後の場合は数次相続です。
    その相続人の子だけでなく、配偶者も相続人となります。

<よくある事例>
10年前に(父方の)祖父が死亡しました。
その相続がすんでいない間に、今度は父親が死亡しました。
この場合、子は父親の持っている「祖父の財産を相続する権利」を引き継ぐのであって、代襲相続ではありません。

注意点
父の配偶者(母親)がいる場合、母親は祖父の遺産分割協議に加われるのかどうかです。

  • 祖父より早く父が死亡した場合は代襲相続ですから、子は代襲相続人として祖父の遺産分割協議に加わりますが、母親は祖父の相続人ではないので協議に加われません。


相続資格の剥奪  

法定相続人は、必ず相続人になれる訳ではありません。
「相続欠格」および「相続人の廃除」に該当すれば、相続人の資格が剥奪されます。
但し、その者の子は代襲相続人として相続できます。

相続欠格  

被相続人の死後、遺言書を発見した相続人がこれを見たところ、自分に都合の悪い内容だったので破棄した場合はどうなるでしょうか?

遺言書を破棄した者は相続権を失います・・・・偽造、変造、隠匿した場合も同様です。
これを相続欠格と言います。

相続欠格は、特別の手続無くしで相続権を失います。
相続欠格とは、法律の定める一定の事由がある場合に、被相続人の意思を問うことなく当然に相続権を剥奪する制度です。

民法は、次の5つの欠格事由を挙げています。

(相続人の欠格事由)
民法第891条 次に掲げる者は、相続人となることができない。
1.故意に被相続人又は相続について先順位若しくは同順位にある者を死亡するに至らせ、又は至らせようとしたために、刑に処せられた者

2.被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、又は告訴しなかった者。
ただし、その者に是非の弁別がないとき、又は殺害者が自己の配偶者若しくは直系血族であったときは、この限りでない。

3.詐欺又は強迫によって、被相続人が相続に関する遺言をし、撤回し、取り消し、又は変更することを妨げた者

4.詐欺又は強迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ、撤回させ、取り消させ、又は変更させた者

5.相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者

<相続欠格の効果>
相続人は何らの手続きをまたず、当然に相続権を失います。
しかし、その対象となった被相続人に対する相続関係についてのみ発生するだけです。

<欠格の宥恕>
被相続人が欠格効果を消滅させ、相続人の資格を回復させることが可能かという問題です。
民法上は規定がありませんが、現在は、宥恕肯定説が通説となっています。
宥恕の方法については、特に制限はありません。

<相続人の地位不存在確認の訴え>
遺言書の偽造・変造・破棄・隠避等を理由に、共同相続人が、当該相続人を被告として、「相続人たる地位不存在確認」の訴えをする場合は、共同相続人全員が訴訟当事者となる必要があります。


相続人の廃除  

相続欠格ほどはひどくないが、やはり酷い場合があります。その場合が廃除です。
廃除は、被相続人に対して虐待をし、若しくは重大な侮辱を加え、その他著しい非行があったときに、家庭裁判所へ申立てをして家庭裁判所の審判によってその者の相続権を失わせることです。

廃除は、法定相続権の最低限の保障としての遺留分も否定して、相続権を完全に奪うものです。(民法892条)

(推定相続人の廃除)
第892条 遺留分を有する推定相続人(相続が開始した場合に相続人となるべき者をいう。以下同じ。)が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる。

<廃除の原因>
「虐待」「重大な侮辱」「その他著しい非行」があげられている。

相続人の廃除事由(裁判例

  • 子が老齢の親を放置して生活費を与えず、暴行を加えた場合。(虐待侮辱)
  • 財産の帰属を巡って親子に争いが生じ、子が虚構の事実を主張して、親に対し執行分付与を求める不当な訴えを提起した場合(虐待侮辱)
  • 先代から機械織を業として名を成した父に対し、娘が離婚後、父の援助で生活していたのに、財産罪等の前科のある男と同棲し、男がさらに横領事件を起すや、音信不通のまま男と逃避行を続けた場合。(非行)
  • 子がガンを患う父の死亡の近いことを知って、遺産の殆どを単独所得しようと図って偽計を用いて父の預貯金を自分と妻子名義に変更した場合。(非行)

<廃除の対象>
廃除の対象となるのは「遺留分を有する推定相続人」であり、兄弟姉妹は遺留分を有さないので(1028条)、廃除の対象にはなりません。

<廃除の方法>
廃除は、被相続人が家庭裁判所に請求することで行い、遺言によって行うこともできます。(893条)

尚、遺言で排除するためには、遺言にその旨を明記するほか、死後、遺言執行者が家裁に相続人排除の申立を行い、審判を受けることが必要です。

<廃除の効果>
「廃除」された推定相続人は、相続権を失い相続人となることができません。
ただし、その直系卑属につき代襲相続は発生します(887条)。

<廃除の取消>
被相続人は、いつでも廃除の取消しを家庭裁判所に請求できます。(894条)


法定相続 

共同相続人が被相続人の財産を相続する割合を「相続分」と言います。
遺言が無い場合は、次の法定相続により遺産分割がされます。(民900条)

 なお、被相続人がいつ亡くなったかで、相続人も相続分も異なります・・・ここをクリック
*下表は、昭和56年1月1日以降に発生した相続に適用されます。

<昭和56年1月1日〜現在>
 崘朸者」と「子」の場合の相続分は、配偶者が2分の1、子が2分の1
◆崘朸者」と「直系尊属(父母)」の場合は、配偶者が3分の2、父母(養父母を含む)が3分の1
「配偶者」と「兄弟姉妹」の場合は、配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1

  • 非嫡出子は、認知があれば嫡出子の子の2分の1
  • 父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の2分の1
    (半血兄弟姉妹は、全血兄弟姉妹の2分の1)

昭和22年12月31日以前に発生した相続は、次のとおりです。

 ・昭和22年5月2日までに開始した相続→家督相続
 ・昭和22年5月3日〜昭和22年12月31日に開始した相続→応急措置法による相続

昭和23年1月1日〜昭和55年12月31日に開始した相続は、下表のとおりです。

<昭和23年1月1日〜昭和55年12月31日>
  崘朸者」と「子」の場合は、配偶者 3分の1 子 3分の2
 ◆崘朸者」と「直系尊属)」の場合は、配偶者 2分の1 親  2分の1
 「配偶者」と「兄弟姉妹」の場合は、配偶者 3分の2  兄弟 3分の1


<半血兄弟姉妹の相続分>
半血兄弟姉妹の相続分は、全血兄弟姉妹の2分の1となります。(民法900条4号但書前段)
なお、「半血兄弟姉妹」というのは、法律上の用語ではありません。
これは、子が推定相続人になる場合ではなく、兄弟姉妹が推定相続人になる場合のみです。

  • 子が推定相続人になる場合
    非嫡出子でも父が認知した子には相続権が発生しますが、認知後にその親同士が結婚した場合や、結婚後に父が認知した場合(民法789条1項・2項)を除き、その法定相続分は嫡出子の2分の1です。(民法900条4号但書前段)
  • 兄弟姉妹が推定相続人になる場合
    この場合は、被相続人に子も直系尊属もいないケースで生じます。
    そして、被相続人から見て兄弟姉妹のうちに片親が異なる兄弟姉妹がいる場合、その片親の異なる兄弟姉妹(半血)の法定相続分は、被相続人と同一の両親から生まれた兄弟姉妹(全血)の2分の1になります。(民法900条4号但書前段)

ただし、これはあくまでも「法定相続分」であり、実際には「遺産分割協議」結果や、被相続人の「遺言書」の存在により、法定相続分とは異なる割合で相続される場合もあります。


遺留分  

遺留分制度の趣旨  

法は遺言による死後の財産処分を認めており「アカの他人に全財産を譲る」という遺言を書くことも可能ですが、それでは残された家族はたまりません。

こうした行き過ぎた遺言による悲劇を防ぐために一定の歯止めを設け、「被相続人の自由処分権」と「相続人の期待権」の調和を図っています。
これが「遺留分の制度」です。

尚、遺留分を害する遺言でも、即、無効になる訳ではなく遺言に問題はありませんが、遺留分減殺請求を受けた場合、その限度内で効力を失います。

遺留分権者  

遺留分を有する相続人は、配偶者、第一順位(子)、第二順位(直系尊属)です。
第3順位(兄弟姉妹)には遺留分がありません。(民法第1028条)

遺留分は、遺留分権者にのみ認められた必ず残しておくべき一定の相続財産の割合のことです。
これに対して、遺留分に服さず被相続人による自由な処分に委ねられている部分を「自由分」といいます。
 (相続遺産=遺留分+自由分)


総体的遺留分 と個別的遺留分  

<総体的遺留分>
総体的遺留分の割合は、次の通りです。(第1028条1項)
 ➀直系尊属のみが相続人である場合の遺留分は、被相続人の財産の3分の1です。
 ➁それ以外の場合の遺留分は、被相続人の財産の2分の1です。(第1028条2項)

(遺留分の帰属及びその割合)
第1028条 兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分として、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める割合に相当する額を受ける。
1.直系尊属のみが相続人である場合 被相続人の財産の3分の1
2.前号に掲げる場合以外の場合 被相続人の財産の2分の1

この「3分の1」・「2分の1」という割合は、昭和55年改正民法の施行日(昭和56年1月1日)以降の相続に適用されるものです。

それ以前の相続では、直系卑属のみが相続人である場合及び直系卑属と配偶者が相続人の場合には「2分の1」、それ以外の場合は「3分の1」という割合でした。

<昭和55年12月31日以前>

相続人が
 …招枠楝亜併辧砲里澆両豺隋畉盪困2分の1
 配偶者と直系卑属(子)の場合=財産の2分の1

 G朸者のみの場合=財産の3分の1
 で朸者と直系尊属(親)の場合=財産の3分の1
 ツ招和座亜平董α追稱譟砲里澆両豺隋畉盪困3分の1

<昭和56年1月1日以降〜現在>

相続人が
 …招和座亜平董α追稱譟砲里澆両豺隋畉盪困3分の1

 配偶者のみの場合=財産の2分の1
 D招枠楝亜併辧砲里澆両豺隋畉盪困2分の1
 で朸者と直系卑属(子)の場合=財産の2分の1
 デ朸者と直系尊属(親)の場合=財産の2分の1(配偶者が6分の2、親が6分の1)



<個別的遺留分>
個別的遺留分の割合は、総体的遺留分の割合に法定相続分の割合を乗じたものです。(民法1044条)

 個別的遺留分の割合=(総体的遺留分の割合)×(法定相続分の割合)

<参考>
ここをクリックfile''法定相続分と遺留分''




遺留分減殺請求 

遺留分を侵害した生前贈与や遺言が行われた場合、侵害された者は、遺留分を侵害して贈与や遺贈を受けた者に対して「遺留分減殺請求」をすることができます。

遺留分を侵害された法定相続人が、その事実(遺留分減殺請求できる事実)を知った日から1年以内に、遺留分を侵害して行われた受遺者又は受贈者に対して、侵害された相続分の返還を請求できる権利です。

遺留分減殺請求の方法  

意思表示のみで良いのですが、通常は内容証明郵便で通知します。
この請求に応じない場合は、家裁に調停を申し立てます。

  • 遺留分減殺による物件返還請求調停の申立方法・必要な費用や書類等は、ここをクリックして下さい。

遺留分の基礎となる財産  

(遺留分の算定)
第1029条 遺留分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与した財産の価額を加えた額から債務の全額を控除して、これを算定する。

2 条件付きの権利又は存続期間の不確定な権利は、家庭裁判所が選任した鑑定人の評価に従って、その価格を定める。

 
第1030条 贈与は、相続開始前の1年間にしたものに限り、前条の規定によってその価額を算入する。当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知って贈与をしたときは、1年前の日より前にしたものについても、同様とする。

「遺留分額」と「侵害額」  

(計算式)

^篶永算定の基礎となる財産
 =(被相続人が相続開始時に有した財産の価額)+(贈与財産額)−(債務の総額)

遺留分の額
 =×個別的遺留分率

8鎚姪遺留分の侵害額
 =-(被相続人から相続で取得した財産額−相続債務)−(特別受益額+遺贈額)



贈与財産額
「被相続人が相続開始時に有した財産」に加算される贈与財産について、民法は以下のとおり規定しています。

〜蠡崖始前の1年間になされた贈与(民1030条前段)
贈与の当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知ってなされた贈与(民1030条後段)
I堙な対価でなされた有償処分(廉価販売された財産)・・(民1039条)
ち蠡蛙佑被相続人により受けたる贈与(特別受益)

  • ,賄然に加算される。
  • ◆↓は、遺留分権利者に損害を与えることを知ってなされた場合にのみ算入される。(減殺請求者側に挙証責任がある。)
  • い瞭段娘益は無条件で加算される。

<I堙な対価でなされた有償処分>
(例)1000万円の品を200万円で処分した場合は、800万円の贈与があったと見なされる。

    

事例問題(遺留分侵害額)  

相続人:A・B・C(全て子)の3名
遺 産:不動産(遺産総額 1600万円)
     相続債務      600万円
Bは、生前贈与(200万円)がある。
遺言内容=全ての財産をAに相続させる

問題1:CがAに減殺請求した場合の遺留分侵害額は?
問題2:BがAに減殺請求した場合の遺留分侵害額は?


回答1(CがAに減殺請求した場合の遺留分侵害額)

<相続債務600万円をA・B・Cで分割(実務上)>

C の遺留分の額=(1600万円−600万円+200万円)×1/2×1/3=200万円
C の個別的遺留分の侵害額=200万円−(△600万円×1/3)=400万円


回答2(BがAに減殺請求した場合の遺留分侵害額)

<相続債務600万円をA・B・Cで分割(実務上)>
Bの遺留分の額=(1600万円+200万円−600万円)×1/2×1/3=200万円
Bの個別的遺留分の侵害額=200万円−{200万円−(600万円×1/3)}=200万円

<参考>
ここをクリックfile遺留分侵害額の算定方法



特別受益  

特別受益は、相続人間における不公平を是正し平等を図るために設けられた制度です。

被相続人から、生前贈与あるいは遺言によって特別な財産を受けた相続人特別受益者の、その財産(特別受益)も、相続財産に含め(みなし相続財産)て遺産を分割しなさいという制度です。

特別受益者の相続分)
第903条 共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、前3条の規定により算定した相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除した残額をもってその者の相続分とする。

2 遺贈又は贈与の価額が、相続分の価額に等しく、又はこれを超えるときは、受遺者又は受贈者は、その相続分を受けることができない。

3 被相続人が前2項の規定と異なった意思を表示したときは、その意思表示は、遺留分に関する規定に違反しない範囲内で、その効力を有する。

特別受益(民法903条)は、遺産分割にあたって受取るべき相続財産を、「生前贈与」・「遺贈」と言う形で、前渡しを受けたと解釈した方が理解しやすいでしょう。
贈与は全て特別受益となるものでなく、

  • 結婚のための贈与(嫁入り道具・支度金等)
  • 養子縁組のための贈与(持参金等)
  • 生計の資本としての贈与(特別な学費もこれに含まれる)

のいずれかに該当する贈与に限られます。
誕生日プレゼント等は、これに入りません。

  • 遺言による相続人への「遺贈」は、常に特別受益となります。

特別受益財産と、現に残っている財産を加えたものが相続財産みなし相続財産)となり、これを相続分に応じて分けます。

特別受益は、相続人全員による話合い「遺産分割協議」で決めますが、まとまらない場合は家庭裁判所の調停または審判で決めます。


特別受益者の具体的相続分  

(計算式)

特別受益者の具体的相続分
 =(相続開始時の財産+生前贈与分)×法定相続分−特別受益(遺贈・贈与)

参考  

特別受益者の財産(例えば家屋)が火災で全焼し無くなったときは、その価格はゼロとして計算します。(但し、財産滅失の原因が特別受益者の故意・過失に起因する場合は除く。)

特別受益は、相続開始時の時価で評価して相続財産に加え、その上で法定相続分(遺言による指定相続分があればこれによる。)に従って各自の相続分を算出します。

生前贈与を受けている者は、算出した相続分から、その贈与額を差し引きます。
差し引いた結果がマイナス(超過特別受益者)の場合は、相続分をゼロとします。


具体的相続分の算定(超過特別受益者がない場合 

(事例問題)
 夫が被相続人  遺産 8000万円

法定相続人 5名)
 〆福 ‖M拭^簑なし
 長男 生前贈与    800万円(持戻し免除無し)
 D構 結婚支度金   400万円(持戻し免除無し)
 ぜ|法遺贈      600万円(持戻し免除無し)
 ゼ― 遺贈・贈与なし

問題:各相続人の具体的相続分は幾らか?

各相続人の具体的相続分は、以下のとおりです。

みなし相続財産=(8000万+800万+400万)=9200万円

〆福  9200万×2分の1=4600万
長男 9200万×2分の1×4分の1−800万=350万
D構 9200万×2分の1×4分の1−400万=750万
ぜ|法9200万×2分の1×4分の1−600万=550万
ゼ― 9200万×2分の1×4分の1=1150万

各相続人の具体的相続分率は、次のとおりです。
 〆福 4600万÷(4600万+350万+750万+550万+1150万)=0.62162
 長男 350万÷(4600万+350万+750万+550万+1150万)=0.04729
 D構 750万÷(4600万+350万+750万+550万+1150万)=0.10135
 ぜ| 550万÷(4600万+350万+750万+550万+1150万)=0.07432
 ゼ― 115万÷(4600万+350万+750万+550万+1150万)=0.15540

  • 遺贈の600万円は、相続財産に含まれているので「みなし相続財産」には加算しない。
  • こうして得られた具体的相続分率は、相続開始時点における残存する財産に対する分割割合をいいます。


寄与分  

寄与分は昭和55年の民法改正の時、新たに設けた制度で、被相続人の財産形成に寄与した相続人と他の相続人との公平を保つために認められた取り分です。(民法904条の2

第 904条の2(寄与分) 
1項 共同相続人中に、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加 について特別の寄与をした者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から共同相続人の協議で定めたその者の寄与分を控除したものを 相続財産とみなし、第900条から第902条までの規定により算定した相続分に寄与分を加えた額をもってその者の相続分とする。

2項 前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所は、同項に規定する寄与をした者の請求により、寄与の時期、方法及び程度、相続財産の額その他一切の事情を考慮して、寄与分を定める。

3項 寄与分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から遺贈の価額を控除した残額を超えることができない。

4項 第2項の請求は、第907条第2項の規定による請求があった場合又は第910条に規定する場合にすることができる。

特別の寄与がある相続人に限り、相続分のほかに寄与分という取り分があり、これが相続分に加算されます。寄与の代表的なものは、次のとおりです。

  • 家事従事型
    被相続人の家業(農業・商工業等)に無報酬で従事し、財産の維持・増加に寄与
  • 金銭等出資型
    被相続人の事業の借金を返済して事業の維持発展に寄与
  • 治療看護型
    長期療養中の被相続人の看護に努め、付添人などの費用を免れ財産維持に寄与
  • その他
    被相続人の生活費を賄う支出をし財産の維持に寄与


寄与者の具体的相続分  

共同相続人の中に寄与者があるときは、被相続人が相続開始の時に有していた財産の価額から寄与分を控除した額(みなし相続財産)に、法定相続分の割合を乗じて算定した上で、寄与者には寄与分を加算して具体的相続分とします。

(計算式)
寄与者の具体的相続分=(相続開始時の財産−寄与分)×法定相続分+寄与分


具体的相続分の算定方法  

(事例問題)
 夫(死亡)・・遺産5000万円)

<相続人>
 〆福 蔑斗楷埜遏  1000万円の寄与分認定)
 長男(生前マンション購入資金1000万円の特別受益)
 D構(療養看護   1000万円の寄与分認定)

問題:各相続人の具体的相続分は幾らか?

上記事例(特別受益と寄与分がある場合)の各人の具体的相続分は、次のとおりです。

みなし財産=5000万円+1000万円−(1000万円×2)=4000万円

 〆福 4000万円)×2分の1+1000万=3000万円
 長男(4000万円)×2分の1×2分の1−1000万=0円
 D構(4000万円)×2分の1×2分の1+1000万=2000万円


寄与分の決定方法  

寄与分は、相続人全員による話合い「遺産分割協議」で決めます。
まとまらない場合は、家庭裁判所の調停または審判で決めます。

  • 協議(民904条の2 1項)
    一般的には、遺産分割協議と同時に協議されます。
  • 調停
    寄与分に関する紛争は、家庭裁判所に対して家事調停を申し立てることができます。
  • 審判
    調停が不調に終わった場合は、審判申立となります。


寄与分を受けることができる者の範囲  

(1)共同相続人に限られる。  

  • 特別受益者
    特別受益を受けて具体的相続分が無い場合でも寄与分を主張できます。
  • 相続放棄者
    はじめから相続人でなかった者とみなされ、寄与分は主張できません(民法989条)
  • 包括受遺者
    認められないとするのが多数説です。
  • 代襲相続人 
    代襲相続人も共同相続人であるから寄与分を主張できます。
    寄与行為が代襲者自身のものは勿論、被代襲者のものでも主張できます。
  • 養子縁組前の寄与行為
    この場合も寄与分を主張できます。


(2)共同相続人以外の場合(相続人の配偶者等)  

原則、寄与分は主張できません。
しかし、相続人の寄与行為と同視しうるような場合は主張できます。
相続人と密接な関係にある配偶者が寄与行為をなすときは相続人の意を受け、その代理又は補助者として行ったと見ることが可能であり、相続人の寄与と同視できるとしています。
(盛岡家審判昭和61年4月11日)


寄与分の成立要件  

  • 寄与行為があること。
    寄与行為(労務の提供、財産の給付、被相続人の療養看護、その他の方法)は、主として無償又はこれに準ずるような行為であること。
  • 寄与行為が「特別の寄与」と評価できること。
    法定相続分による分割が、不公平と思われる程度の寄与であること。
  • 「被相続人の財産の維持又は増加」があったこと。
    精神的な多大な貢献があっても、財産の維持増加が認められない場合は、寄与分は認められない。
  • 寄与行為と被相続人の財産の維持又は増加との間に因果関係があると評価できること。


寄与分の優先関係  

遺留分、遺贈が寄与分に優先します。
寄与分に上限は無いが、遺留分・遺贈に劣後します。(民904条の2 3項)

 遺留分 > 遺贈 > 寄与分


相続するための手続き  

単純相続  

自分が相続人となったことを知ったときから3ヶ月間何もしなければ単純相続となり、消極財産(プラス財産)・積極財産(マイナス財産)の全てを相続することとなります。(民920条)
この3ヶ月間は、「熟慮期間」です。
それ以外に

  • 相続財産の一部又は全部を無断処分した場合
  • 相続放棄・限定承認した後に相続財産の一部又は全部を隠匿した場合

も単純承認したことになり、その取消(撤回)はできません。(民921条)

限定承認  

プラス財産の限度内でマイナス財産の相続をするものです。(民922条)
この申立は、相続人が複数いる場合は、全員が共同してせねばなりません。(民923条)
相続があったことを知った日から3ヶ月以内に財産目録を作成し、家庭裁判所に申立てるのです。

限定承認は、次の理由から実際にはあまり利用されていません。

  • 相続人全員で行なう必要があるため。
  • 相続債権者や受遺者と紛争になる可能性も多く、弁護士等への手数料が発生するため。
  • 相続財産目録の作成、相続債権者や受遺者への公告など、手続が面倒なため。

限定承認の具体的な手続きは、ここをクリックして下さい。

相続放棄  

相続放棄をする場合は、この3ヶ月間(熟慮期間)以内に家庭裁判所で相続放棄の申述を要します。(民938条)
相続放棄の結果、その相続人は最初から相続人でなかったことになります。
従って、相続放棄をした者の子は代襲相続もできません。

<相続の承認または放棄の期間の伸長>
熟慮期間内に相続人が相続財産の状況を調査しても,なお,単純若しくは限定の承認又は放棄を決定できない場合には,家庭裁判所は,申立てによりこの3か月の熟慮期間を伸長することができます。

  • 3ヶ月間の熟慮期間を伸長するための申立方法・申立に必要な費用や書類等は、ここをクリックして下さい。


遺産分割協議  

最近の傾向  

最近の遺産分割協をめぐる特徴的傾向としては、相続開始前後における金銭の移動によるトラブルが多く、使途不明金が問題となるケースが多いほか、被相続人の高齢化に伴い、次のような傾向が現れてます。

  • 高齢化した被相続人の扶養・介護に関連して親族間に紛争が起こり、将来の相続問題を複雑にしている。
  • 相続人も高齢化し、被相続人の遺産を当てに生活を考え、簡単には譲歩しない傾向にある。
  • 相続人の高齢化に伴い、分割協議能力に疑義を生ずる事案が増加している。
  • 代襲相続案件が増加し、相続人の数も多くなり、不在者の生ずる傾向にあり協議が長期化する。

遺産分割の業務  

遺産分割に関する共通の業務は、次の通りです。
 〜蠡蛙諭平篦蠢蠡蛙諭砲糧楼呂帆蠡格を確定する。
 相続財産の範囲を確定し遺産を評価
 特別受益者と特別受益の額を確定する。
 ご麝秦蠡蛙佑隆麝進を確定する。
 テ段娘益及び寄与分を踏まえて、相続開始時の具体的な相続率を算出する。
 Χ饌療相続分率を遺産分割時における遺産分割取得分額に引きなおす。
 О篁妻割方法を決定する。
なお、推定相続人の調査等は、生前手続き(遺言など)でも必要です。


推定相続人の調査・確定  

遺産分割協議は相続人全員が参加し、全員の同意が無ければ成立しません。相続人を1人でも抜かした分割協議は全部無効です。相続人でない者を加えても無効となります。
そのため、推定相続人の確定が先決課題となります。

「隠れた相続人」の有無を調査をするためには、被相続人(故人)の出生から死亡に至るまでの連続した全ての「戸籍謄本」・「除籍謄本」「改製原戸籍」の収集が必須となります。

<戸籍謄本>
古代の中国では、「戸」と呼ばれる小家族が成立し、これが社会構造の最小単位として機能していました。 そして、時の政権が社会を把握するには「戸」の把握が効果的であり、戸単位の住民把握を目的に作成された文書が「戸籍」だったのです。

つまり、戸籍とは、戸と呼ばれる集団家族単位で国民を登録する目的で作成された公文書です。
これは、東アジア諸国特有の制度で、韓国など周辺の地域国家も、この戸籍制度が踏襲されています。

日本の戸籍は、戸籍法に基づいて夫婦とその未婚の子を単位として作成されています。
相続人の住所がわかれば住民票を取寄せると本籍が確認できます。
本籍と戸籍筆頭者名がわかれば戸籍が取れます。

<除籍謄本>
婚姻・死亡・転籍などにより、その戸籍に記載されている全ての者が除かれた場合、その戸籍謄本は除籍謄本となります。

<改製原戸籍>
日本人である以上、必ず戸籍があり、戸籍がある場所を本籍と言います。
日本で最初に全国統一様式の戸籍ができたのが明治5年(壬申戸籍)ですが、その後、国の都合で何度か様式などが改製(作り変えること)されました。
「改製原戸籍」とは、「改製」する前の元の戸籍(原戸籍)のことです。

改製原戸籍はなぜ必要?
新しい戸籍では、それ以前のことが確認できないからです。

(例)
 改製前の戸籍    親A・B  子C・子D   *子Cが結婚すると別戸籍に移動
                     
 改製後の戸籍    親A・B     子D    *子Cが確認できなくなる

上記(例)のように、改製後の戸籍では、子Cが確認できません。
相続は、全相続人を確定する必要があります。
相続人となる子Cを確認するためには、改製原戸籍を取得する必要があるのです。

戸籍は改製によって記載内容が省略されるため、相続手続では、ほとんどのケースで改製原戸籍謄本が必要となります。

  • ちなみに、主な改製は昭和32年平成6年に行われています。
    市区町村によって改製の実施時期が違うため、一概には言えませんが、この年をまたがって生きていた場合は戸籍が改製されている可能性が高いです。

<戸籍の附票>
戸籍には「戸籍の附票」という帳票があり、戸籍に記載されている人が住所の変更を行った際、新たな住所が記載されます。これを調査することで相続人の住所の変遷や現住所を確認できます。
附票の住所も改製されることがあり、5年間保存されています。

住民票も住所の変更を証明するものですが、当該市区町村内での変更しか記載されていません。
これに対して「戸籍の附票」は、市区町村外の住所変更履歴も記載されています。


相続財産の調査  

相続人が確定すると、次は相続財産を調査します。
遺産分割をするためには、相続財産の洗い出しが不可欠です。

  • 遺産分割に遺産以外のものが含まれているときは、錯誤により分割協議全体が無効となることがあります。
  • 遺産の一部を除外して分割協議をしたときは、除外した遺産の再度分割が必要となります。
  • 消極財産が積極財産を上回る場合は速やかに相続権を放棄すべきだし、不明の場合は限定承認する必要があります。

遺産の範囲を正確に把握する必要があります。

相続手続は、遺産分割協議で「誰が」「何を」相続するかを決め、名義変更し相続税等を納めて完了となります。

そのため、様式は自由ですが相続財産目録を作成し、後の遺産分割協議に備えます。
相続税が課税される場合は税務署提出用の財産目録用紙に記入します。

遺産分割の対象
「相続の対象となる遺産の範囲」と「遺産分割の範囲」は、必ずしも完全には一致しません。
預貯金などの「可分債権」や「金銭債務」は、原則として遺産分割の対象外です。

共同相続人は遺産分割協議を経なくても相続開始と同時に当然に相続分に従って分割されるからです。
しかし実務上は、預貯金も含めて遺産分割協議の対象としています。

その理由は、銀行実務上、預金の払戻し請求をした場合、共同相続人間の紛争に巻き込まれるのを避けるため遺産分割協議書の提出を要求するからです。

積極財産  

  • 動産・不動産・現金・預金・有価証券・債権など資産価値のある財物・権利です。

<確認方法>

  • 不動産=登記済証、固定資産税・都市計画税納税通知書、不動産登記全部事項証明書
  • 預金=死亡時の残高証明書で確認

不動産
不動産は、万一に備え、必ず登記簿謄本等でチェックする必要があります。
その所有地を管轄する法務局の不動産登記簿謄本で確認します。不動産登記簿は公開されており誰でも請求できます。謄本1通の手数料は1000円です。

不動産には所有権のほかに、地上権・賃借権・永小作権・抵当権・根抵当権・質権等がついている場合があり、一般的に、他人の権利が付いている不動産ほど価値は下がります。

相続税が課税される場合は主に路線価図(税務署等に備えてある)を参考に、それに修正を加えた評価額を使用します。

さらに市町村役場で固定資産税評価証明を取得しましょう。
第三者は請求できないので、被相続人との関係を示す戸籍謄本等と身分証明書が必要です。
実務上は、遺産分割協議などには、この価格を使用しています。

預貯金
預貯金額は、通帳を見ればわかります。未記帳の場合もあるので必ず記帳しに行くか、窓口で残高を確認しょう。
そのとき被相続人との関係を示す戸籍謄本等と身分証明書を求められることがあります。

相続財産の変動>
相続財産からの収益(最判平成17・9・8)
「遺産は、相続人が数名あるときは、相続開始から遺産分割までの間、共同相続人の共有に属するものであるから、この間の遺産である賃貸不動産を使用管理した結果生ずる賃料債権は、遺産として別個の財産と言うべきであって、各共同相続人がその相続分に応じて、分割単独債権として確定的に取得するものと解するのが相当・・・後にされた遺産分割に影響を受けるものでない。」

但し、実務上は、共同相続人全員の合意がある場合は、便宜的に他の遺産と一括で遺産分割対象とすることができる。(東京家審昭55・2・12)


消極財産  

  • 金銭債務、いわゆる借金です。
  • 身元保証債務でも、損害が発生し、その損害額が確定した身元保証債務は、普通の金銭債務に転化しており、相続の対象になります。
  • 継続取引に設定される根保証の場合は、民法は「保証人が死亡したときに元本が確定する。」としています。(465条の1)

<確認方法>

  • 郵便物(借用書・督促状など)の確認


相続できない権利  

次のものは被相続人(故人)の一身専属権であり、相続の対象にはなりません。

  • 扶養請求権
  • 離婚に伴う財産分与請求権(但し、分与請求した後に死亡した場合は相続できます。)
  • 生活保護法による保護受給権
  • 著作人格権(公表権・氏名表示権)
  • 身元保証債務 など


遺産分割の方法  

遺産分割の方法は、次の3つがあります。

  • 現物分割 
    1つ1つの財産ごとに取得者を決める最も一般的な遺産分割の方法です。
    例えば、「A土地・建物が長男、B土地が次男、C銀行の預金2千万円が長男、D銀行の預金1千万円が次男」といったように。
  • 換価分割 
    遺産をすべて換金し、相続人に金銭で分配する方法です。
    例えば、「金銭以外の財産をすべて売却して、遺産のすべてを金銭に換えます。
    その金銭を長男と次男で半分ずつ相続する」といった方法です。
  • 代償分割
    特定の相続人が財産を相続する代わりに、他の相続人に金銭などを与える方法です。
    例えば、「長男がすべての遺産(2億円)を相続し、その代わりに長男が次男に代償金(5千万円)を支払う」といったように。


遺産分割協議の要否  

被相続人が亡くなると、被相続人が所有していた財産は、相続財産となり(民法898条)、この共有財産を共同相続人の全員が話し合いによって具体的に誰が何を相続するかを決めるための協議が遺産分割協議です。

相続人・相続分・相続財産が確定すると、具体的な分割協議をします。
相続人の一人を除外したり、相続人以外の者を参加させた場合は無効となります。

しかし、被相続人が遺言を残し「○○の土地は△△に」等と個別具体的に相続方法が定めてある場合(特定遺贈)は、これに従い、遺産分割協議で決める必要はありません。

但し、次の場合は、遺産分割協議によります。

  • 遺言が無い場合
  • 遺言によって相続分の指定が行われている場合包括遺贈

包括遺贈「特定遺贈」の違いは、ここをクリックして下さい。

遺言があっても次の場合には遺産分割協議が必要になります。

  • 遺言から漏れた財産があった場合。
  • 遺留分減殺請求をされた場合。
  • 遺言通りに取得すると不都合が生じるため、あえて遺言を使わない場合。
    (例)納税のために売却する土地を配偶者が取得することになっている。


(全員の合意がある場合)  

遺産分割は、相続人全員の共有財産を分割する訳ですから、全員が納得すれば、「遺言による指定相続分」や「法定相続分」とは異なっても有効です。

但し、民法906条は、

  • 財産に属する物または権利の種類および性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態および生活の状況、その他一切の事情を考慮して遺産分割しなさい

としています。
つまり、被相続人が町工場を経営し、長男が手伝っていたのであれば、工場を残す方向で話し合うべきであり、相続に身体障害者がいればそれも考慮した話し合いをしなさいということです。


推定相続人の問題点  

<行方不明者がいる場合>
推定相続人の中に行方不明者がいる場合でも、以下の3つの何れか1つを家庭裁判所に申し立てることで、相続の手続きを進めることができます。

  • ー鷺宣告の申立を行う方法
  • 不在者財産管理人の選任申立を行う方法
  • 0篁妻割の審判の申立を行う方法

不在者財産管理人の選任申立は、家庭裁判所に申立て、不在者のための財産管理人を選任して貰い、その管理人を参加させて分割協議をするという方法です。

  • 「不在者財産管理人選任」の申立に必要な書類や費用等は、ここをクリックして下さい。



<未成年者がいる場合>
遺産分割において未成年者が相続人の場合、通常、法定代理人(親権者)が未成年者の代理人として協議・調停・審判に参加します。

しかし、未成年者と法定代理人が利益相反する場合、未成年者を代理することができません。
その場合は、家庭裁判所に対して「特別代理人」の選任申立が必要です。

<具体例>

  • 未成年者・法定代理人がともに相続資格を有す場合
    夫Aが、妻Bと未成年の子Cを残して死亡した場合、B・Cの2名で遺産分割協議を行うこととなりますが、BがCを代理すれば利益相反が生じます。
  • 法定代理人が複数人を代理する場合
    夫Aが、妻Bと未成年の子C、Dを残して死亡したのち、夫の父親Eが死亡した場合、CとDはAを代襲してEの相続人となりますが Bは相続資格がありません
    この場合、Bが、C、D双方を代理すれば、CよりDの取り分を多くする等の利益相反が生じるため、「特別代理人」の選任申立が必要です。
  • 「特別代理人」選任申立の方法・必要な費用や書類等は、ここをクリックして下さい。



<事理弁識能力を欠く者がいる場合>

  • 相続人が認知症等で事理弁識能力が無い場合は、後見人等を付すための後見開始の審判が必要です。
  • 既に、成年後見が開始されていて、成年後見人自身も共同相続人である場合は、利益相反行為となるため特別代理人の選任が必要です。
  • 保佐・補助人が付されている場合は、その同意が必要です。


遺産分割協議書  

遺産分割の話し合いがまとまれば遺産分割協議書を作成し、全員が署名と実印押捺をして印鑑証明を添付します。
遺産分割協議書は、後日のトラブルの未然防止になります。
また、実務上、不動産の相続登記をする場合や株式等の有価証券や預・貯金の払戻し請求時などには「遺産分割協議書」が必要です。
従って、遺産分割協議が成立すれば早めに作成しておく必要があります。

遺産分割協議できない場合は、家庭裁判所に調停・審判を申し立て、判断を仰ぎます。

  • 遺産分割調停の申立方法・必要な費用や書類は、ここをクリックして下さい。



内縁の妻の相続権は?  

内縁関係とは、夫婦の実態(結婚する意志と夫婦共同生活をしている事実)があるのに婚姻届を出してない夫婦を言います。
尚、結婚する意思の無い「同棲」や「愛人関係」は、内縁関係ではありません。

わが国では法律婚主義をとっており、結婚する意志と婚姻届の受理という2つの要件を備えないと法律上夫婦とは認めませんが、準婚(法律上の夫婦に順ずる)として保護する傾向にあります。

基本的に内縁の配偶者は相続が認められません。
しかし、次の場合に限り相続類似を認めています。

1つは、誰も相続人がいない場合です。  

被相続人と特別の縁故関係にあった者(特別縁故者)は、家庭裁判所に申立て、相続財産の全部又は一部を請求できます。(民958条の3)

特別縁故者とは

  • 被相続人と生計を一にしていた者
  • 被相続人の療養看護に努めた者
  • その他被相続人と特別の縁故のあった者

であり、内縁の配偶者はここにいう「特別縁故者」に該当します。

もう1つは、  

内縁の夫婦が借家契約を締結している場合で、内縁の一方が死亡した場合です。
被相続人に相続人がいない場合は、その同居者が権利を承継できます。(借地借家法36条



相続資格の重複  

相続人と被相続人との間に二重の親族関係が存在する場合に、相続資格の重複が発生します。

同順位相続資格の重複  

実子と養子が婚姻した場合と、孫を養子にした場合とがあります。
戸籍先例では、実子と養子が婚姻した場合については、配偶者としての相続分のみを認めて、兄弟姉妹としての相続分の重複は認めていません。

一方、孫を養子にした場合は、相続資格を認め、養子としての相続分と代襲相続人としての相続分を有するとしています。

異順位相続資格の重複  

兄が弟を養子とする場合が考えられます。
兄が死亡した場合、弟は子としての相続資格と兄弟姉妹としての相続資格の重複が生ずるようにも考えられます。

しかし、弟は第一順位の子としての相続資格が認められるだけで、第三順位の兄弟姉妹としての相続資格は、第一順位の相続人の存在によって認められないことになります。

詳細は、ここをクリックして下さい。


不動産の所有権移転登記  

相続により不動産を取得した場合は、相続人は、地方法務局に所有権移転登記が必要です。
登記申請書の記載方法は、下記のとおりです。


被相続人に関する必要書類  

不動産の所有権移転登記に必要な被相続人に関する書類

  • 被相続人の出生から死亡時までの全ての除籍謄本、改製原戸籍、戸籍謄本
    法定相続人を特定するために必要です。)
  • 住民票の除票、戸籍の附票、住居表示実施証明
    (登記簿上の住所から死亡時までの住所の経緯を証明するために必要です。)

相続人に関する必要書類  

不動産の所有権移転登記に必要な相続人に関する書類


相続による預貯金の手続き  

銀行などの金融機関では故人の死亡を知ると、その故人名義の口座を凍結します。
つまり、入金・送金・引出しは勿論、公共料金等の自動引落しもできなくなります。
故人名義の預貯金は、死亡した時点で相続財産になるため、遺産の保全措置を取るのです。

預貯金の引出に必要な書類  

凍結された預貯金の引出に必要な書類は、次のとおりです。
尚、詳しい手続きや必要な書類は、各金融機関で異なるため、事前に問合せをしましょう。

【銀行預金】  

  • 依頼書(用紙は、銀行の窓口で貰えます)
  • 遺産分割協議書
  • 被相続人の戸籍(除籍・改正原戸籍)謄本
  • 相続人の戸籍謄本
  • 相続人全員の印鑑証明書

【郵便貯金】  

  • 名義書換請求書等
  • 同意書または遺産分割協議書
  • 被相続人の戸籍(除籍・改正原戸籍)謄本
  • 相続人の戸籍謄本、
  • 相続人全員の印鑑証明書
  • 本人確認書類


相続による生命保険金の請求手続き  

相続財産となるケース  

被相続人の生命保険契約の死亡保険金が相続財産となるケースは

  • 被相続人本人を受取人としている場合
  • 受取人を単に「相続人」としている場合
  • 遺贈となる場合

で、それ以外の場合は、原則として保険契約上の受取名義人のものとなり、相続財産とは見做されません。

必要書類  

  • 生命保険証書
  • 生命保険金請求書
  • 被相続人の死亡診断書
  • 被相続人の除籍謄本
  • 相続人の戸籍謄本と印鑑証明

などです。


相続税への対策  

遺産分割協議の結果に基づき、相続税の納税申告をします。
相続税の申告と納税は、被相続人が死亡した日の翌日から起算して10ヶ月以内に、被相続人の住所地を管轄する税務署で行います。


相続税のかかる財産(課税財産)  

相続税は、相続や遺贈によって取得した財産に対して課税されます。ここをクリック
一般的には、次の財産に相続税がかかります。

  • 本来の相続財産
    現金・預金、不動産、有価証券、貸付金、特許権など、金銭に見積もることの出来る経済的価値のあるもの。
  • みなし相続財産
    被相続人の財産ではないが、財産とみなされる生命保険金、損害保険金、死亡保険金などの経済的利益。
  • 生前の贈与財産
    相続・遺贈で財産を取得した者が、相続開始日から3年以内に被相続人から贈与を受けた財産。


相続税の基礎控除  

相続税は5,000万円の基礎控除があります。これは無条件です。
さらに、法定相続人(人数分)x1,000万円の控除があります。

したがって、夫が亡くなった場合、妻と子供が3人いる場合(法定相続人:4名)は、黙っていても9,000万円までは相続税がかからず、申告も不要です。

9,000万円を超えた場合は、10ヶ月以内に申告をしなければなりません。
それぞれの相続人が超えた部分について相続税を納めなければなりません。


相続税の速算表  

相続税の算出方法は、各人が相続などで実際にもらった財産に直接税率を乗じるのではなく、正味の遺産額から基礎控除額を差し引いた残りの額を、相続分により按分した額に、下記の税率を乗じます。

課税標準額に対する税率・速算控除額の速算表は、ここをクリックして下さい。


配偶者の税額軽減制度  

被相続人の配偶者が遺産分割や遺贈により実際にもらった正味の遺産額が、次の金額のどちらか多い金額までは配偶者に相続税はかからないという制度です。
ここをクリックして下さい。

この配偶者の税額軽減は、配偶者が遺産の分割などで実際にもらった財産を基に計算されます。

相続税の申告期限までに配偶者に分割されていない財産は、税額軽減の対象になりません。
ただし、申告期限後3年以内の分割見込書を添付した場合で、申告期限から3年以内に分割したときは、税額軽減の対象になります。


(配偶者の税額軽減を受ける手続)  

税額軽減の明細を記載した相続税の申告書に、戸籍謄本・遺言書の写し・遺産分割協議書の写しなどを添えて提出する。
詳細は、ここをクリックして下さい。


みなし相続財産の控除額  

生命保険金(死亡保険金 

被相続人の死亡によって取得した生命保険金や損害保険金で、その保険料の全部又は一部を被相続人が負担していたものは、相続税の課税対象となります。


海外がからむ相続税  

相続税は海外がからんだ場合、誰の何に課税されるのか、また準拠する相続法によって法定相続分も変わる可能性もあります。

file海外がからむ相続税



深まり行く秋


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