悪質商法に騙された、訪問販売で思わぬ高額の契約をさせられた。こうした対応にはプロの知恵を活用しましょう。

電話勧誘販売

電話勧誘販売取引とは  

販売業者又は役務提供事業者(以下「事業者」という)が、電話をかけ又は政令(特商法施行令)で定める方法によって消費者から電話をかけさせ、その電話によって売買契約又は役務提供契約の勧誘をし、勧誘を受けた消費者から郵便等で契約の申込みを受け、若しくは契約を締結して行う指定商品指定権利の販売や指定役務の提供をいいます。(特商法2条3項)


電話勧誘販売の特質  

電話による勧誘は一見して便利である反面、不意打ち的勧誘も多く、強引な勧誘によって法的知識の乏しい消費者に著しい迷惑を及ぼすため、訪問販売と同様、特商法によって規制し消費者を保護しています。


特商法が適用されない取引  

訪問販売通信販売と同様に、次の場合は特商法が適用されません。

申込者が営業を目的とした取引の場合26条1項1号
本邦外にいる消費者との取引の場合26条1項2号
国又は地方公共団体との取引26条1項3号
労働組合・連合会などの団体とその構成員との取引26条1項4号
事業者とその従業員との取引26条1項5号
消費者が事業者に積極的に電話する場合26条3項1号
継続的取引関係にある顧客への勧誘26条3項2号


行為規制  

事業者の誘引行為(特商法16条)  

  • 電話勧誘販売をするときは、勧誘に先立ち相手に販売事業者等の氏名、商品若しくは権利又は役務の種類、その電話が売買契約・役務提供契約の締結を目的とした勧誘であることを告げなければならない。

勧誘の禁止(特商法17条)  

  • 販売業者等は、契約の締結をしない意思表示をした者に対して勧誘してはならない

書面の交付義務(特商法18・19条)  

  • 販売業者等は、売買契約等の申込を郵便等で受けた場合は遅滞無く(3〜4日以内)申込書面を交付し、また締約を締結した場合は契約書面を交付しなければならない。

前払式電話勧誘販売の承諾通知(特商法20条)  

  • 販売事業者等は、申込商品等の引渡しや役務の提供前にその代金の一部又は全部を受領する前払式電話勧誘販売をする場合は、遅滞なく、その申込を承諾する又は承諾しない旨を書面で通知しなければならない。
    但し、代金を受領後、遅滞無く商品を発送等した場合はこの限りでない。


電話勧誘販売クーリング・オフ  

消費者が、一旦、契約してしまうと、民法上はその契約に拘束され解消できません。

電話勧誘販売等で「不意打ち」的勧誘により、その勧誘に詐欺的あるいは脅迫的勧誘であれば民法の規定により取消しや無効の主張もできます。

しかし、事業者に契約の有効を主張された場合は消費者が立証しなければならず、極めて大きな負担となります。

そこで、消費者を保護するため、民法のルールに優先する特別法で、一定の法定期間内に限り消費者に「申込の撤回権」・「契約の解除権」を与えられました。

これがクーリング・オフ制度です。

特商法24条1項は、電話勧誘販売にも訪問販売と同様、クーリング・オフの権利を認めています。

消費者が販売事業者等の電話勧誘行為により郵送等で売買契約・役務提供契約の申込をしてもこれを撤回でき、また売買契約や役務提供契約を解除できます。

行使の期間は、契約書面(特商法19条)の受領日から8日以内としています。

但し、次の場合は対象外のためクーリング・オフができません。

  • 24条1項の指定商品自動車
  • 代金が3000円以下の現金取引(特省令6条)
  • 使用若しくは一部の消費により価額が著しく減少するおそれのある指定商品で、全部又は一部を消費した場合(24条1項2号)


クーリング・オフの効果  

特定商取引法24条は、クーリング・オフの権利行使により、次の規定をして消費者保護を徹底しています。

‖山嫁綵又は違約金の支払い請求を禁止(3項)

  • 事業者はクーリング・オフに伴う損害賠償又は違約金の支払いを請求できません。
    消費者は何の負担も無く、請求もされません。
  • 事業者は、返品された商品が使用・消耗により再販できなくても消費者に請求できません。

⊂ι陛の原状回復費用は販売業者の負担とする(9条4項)

  • 既に商品の引渡し又は権利の移転がされているときは、その引取り又は返還に要する費用は事業者負担となります。

事業者は履行済みの役務の対価その他の金銭や消費者が権利行使により得られた利益に相当する金銭の支払を請求することができない(9条5項)

し戚鵑亡悗兄拱Г辰振盂曚蓮⊂暖饉圓返還を請求できる(9条6項)

  • 事業者は、役務提供契約に関連して金銭を受領している場合は、速やかに消費者に返還しなければなりません。

ス作物の原状回復費用は事業者の負担とする(9条7項)

  • 消費者は、役務の提供に伴い消費者等の土地や建物その他の工作物の現状が変更されたときは、事業者に対し、その現状回復に必要な措置を無償で講ずることを請求できます。

Π幣紊竜定に反する特約で消費者に不利なものは無効とされます。(9条8項)


契約解除と損害賠償額  

特商法25条は、電話勧誘販売により締結した契約を、クーリング・オフ期間経過後に消費者側が契約解除した場合の損害賠償額について、販売業者は一定額を超えた請求に制限を設けています。

特商法は、民法420条(賠償額の予定)を修正し、損害賠償額の上限を定めています。
事業者が請求できる損害賠償額と遅延損害金の上限は、次のとおりです。

商品又は権利が返還された場合(1項1号)  

  • 通常の使用料の額
    (販売価格から転売可能価格を引いた額が、通常の使用料の額を超えているときはその額)

商品又は権利が返還されない場合(1項2号)  

  • 販売価格に相当する額、又は通常の対価

役務を提供開始後の場合(1項3号)  

  • 提供された役務の対価に相当する額

商品又は権利・役務の提供前の場合(1項4号)  

  • 契約の締結及び履行に通常要する費用の額(例えば印紙税や書面作成料等)


遅延損害金  

  • これに法定利率の年6%の遅延損害金を加算した額を上限として請求できる。

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